日経平均株価の2019年度の終値が、年度末の指数としてはバブル崩壊以降の最高値を付けたことが昨年末に話題になりました。それで株について考えてみました。
バブル時の日経平均は、その時代の象徴のように語り継がれています。しかし、当時のことをインターネットなどで読むと、その最終局面においては、指数だけがどんどん上がり、実際には株のプロ達もそれについていけずただ見ているだけであったようです。まさにバブル。実態からかけ離れた値がついてプロも手を出せなかったのでしょう。
それ以降、少し株が高くなると、直ぐにバブルと声高に叫ぶ人たちがいらっしゃいます。それでは今の株価はどうなのでしょうか。東証上場株のPERとPBRの平均を他の国の同指数と比べると決して高くはないです。適正、それも下の方。PERもPBRも世界平均よりもずっと低いです。
バブルのころはPERなどは40倍が適正と言われていたと記憶しています。今の値は当時の三分の一くらいです。PBRも1.2ですか? つまり、財務諸表上の企業価値と株価がほとんど同じということです。
それで、東証の時価総額を調べました。東証の時価総額は、バブル期のレベルを超えています。下のグラフは自分で作ってみました。
日経平均株価が最高値より40%低く、総額がそれ以上ということは、発行済み株数がそれだけ多くなっているということです。だいたい1.6倍くらいになっているのでしょう。
株数が多かろうが総額は超えています。統計によると、1989年末の時価総額は611兆円、昨年度末の総額は673兆円です。約10%増えています。
個人投資家の資産も同じような状況なのでしょうか?
個人株主比率は1989年23%に対して、最情報である(僕が調べた限りでは)2018年末は22%です。ほとんど変わりません。単純に考えれば、個人レベルの株資産もバブルよりも1割近く増えているということです。
みんなが利益を上げているのかどうかはわかりません。しかし、資産レベルはバブル以上。それで、現状はバブルではないのです。
このような状況で、株価が本当にバブルを目指したらどうなるか?個人投資家の資産は、かつてないレベルになるということです。そして、個人投資家主比率が高いのが60代なのです。
すと、ここまで書いて更新せずにおいたらアメリカのイラン攻撃のニュースが。両国の関係悪化でダウも急落したようです。大発会の日経平均も下がるでしょうね。
しかし、今年の株価予想は概ね明るいようです。今年も株高になれば、その恩恵を最も受けるのが個人投資家比率の高い60代。もしかしたら60代シニアにとって黄金の2020年になるかもしれないですね。
楽観的かもしれないですけど。なにより、楽観的に生きることがシニアにとっては大事なのだ、と最近思っています。
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